SSDの選び方
前置き
現状私が使っているパソコンはmacbook proのSSD1TBなのだが、私は保管しているでは3TBくらいある。
PCで足りない分は外付けHDDに逃がしている。
ただ今までに2回HDDのデータが飛んだことがある。
復旧には何万~何十万という金額がかかるため今も壊れたHDDは家に保管されたままである。
こんなことが起こらないように外付けHDDはRAID組んでいる。
ただRAIDだと間違えて消してしまったものをもとに戻すなどはできないので、macのtime machine みたいに1週間に一回バックアップするみたいな方が望ましいと考えた。
ちょうどHDDだと読み込みが遅いし物理的にもデカいしうるさかったのでこれを気にSSDに変更したいと考えた。
結論は出ているがHDDとSSDのメリデメについて。
HDDとSSDの違い
特徴 | HDD (ハードディスクドライブ) | SSD (ソリッドステートドライブ) |
---|---|---|
構造 | 回転する磁気ディスクとヘッド | NANDフラッシュメモリとコントローラ |
速度 | 遅い(読み書き速度: 50-150MB/s) | 速い(読み書き速度: 500MB/s - 7000MB/s) |
耐久性 | 衝撃や振動に弱い | 衝撃や振動に強い |
寿命 | 長い(メカニカル故障の可能性はあるが、書き換え回数に制限なし) | 書き換え回数に制限がある(特にQLC) |
容量 | 大容量(数TB - 20TB以上) | 高価な大容量(1TB - 4TBが主流、大容量は高価) |
価格 | 安価(容量あたりのコストが低い) | 高価(容量あたりのコストが高い) |
電力消費 | 高い(回転するため) | 低い(電力効率が良い) |
発熱 | 発熱が多い | 発熱が少ない |
騒音 | 動作音あり(回転音とシーク音) | 無音 |
起動時間 | 遅い(数秒 - 数十秒) | 速い(数秒以内) |
信頼性 | 動作中の振動や衝撃によりデータ損失のリスクがある | 振動や衝撃に強く、より信頼性が高い |
フラグメンテーション | フラグメンテーションの影響を受けやすい | フラグメンテーションの影響を受けない |
データ復旧 | 容易(専門業者による復旧が可能) | 難しい(データが失われると復旧が困難な場合が多い) |
重さ | 重い(メカニカルパーツを含む) | 軽い |
サイズ | 大きい(3.5インチ、2.5インチ) | コンパクト(2.5インチ、M.2、mSATAなど) |
現状のHDDが
- うるさい
- 起動が遅い
- かさばる
更にSSDの方が
- 耐久性が有る
- 速度が早い
以上の理由がHDDのメリットである
- 安価
- 大容量
- データ復旧
というメリットを上回るためSSDにすることとする。
SSDの種類
NANDフラッシュメモリの種類
メモリタイプ | 代表的なセル数 | 読み書き速度 | 耐久性 (書き換え回数) | コスト | 主な用途 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|---|---|
SLC | 1ビット/セル | 非常に高速 | 非常に高い | 非常に高い | エンタープライズ、産業用途、高信頼性を求める用途 | 最速の読み書き速度、非常に高い耐久性 | 非常に高価、容量が小さい |
MLC | 2ビット/セル | 高速 | 高い | 高い | コンシューマー、高性能用途、エンタープライズ | 高速な読み書き速度、高耐久性 | 高価、TLCやQLCよりも容量が小さい |
TLC | 3ビット/セル | 中速 | 中程度 | 中程度 | 一般消費者用途、ゲーミングPC、主流SSD | バランスの取れた性能とコスト、容量が大きい | 耐久性がSLCやMLCに比べて低い、書き込み速度が劣る |
QLC | 4ビット/セル | 低速 | 低い | 低い | 一般消費者用途、データストレージ、大容量SSD | 大容量、低コスト | 耐久性が低い、書き込み速度が遅い、パフォーマンスが劣る |
3D NAND | 複数(通常TLC、QLC) | MLC/TLC/QLCに依存 | MLC/TLC/QLCに依存 | 中~低 | 幅広い用途(一般消費者、エンタープライズなど) | 高密度化、コスト効率、耐久性が向上 | 製造の複雑さ、電力消費、熱管理が課題 |
SLC,MLC,TLC,QLCの順番でQLCが一番新しい規格です。
SLC,MLCについてはもうあまり流通していません。
3D NANDはその高密度化とコスト効率の向上、耐久性の面で大きなメリットを持っていますが、製造の複雑さや電力消費、熱管理の面での課題もあります。ストレージ業界ではこれらのメリットがデメリットを上回ると考えられており、3D NAND技術が急速に普及しています。
QLCとTLCでは耐久性の面でTLCを選択 TLC 3D NANDが通常の2D NANDよりも耐久性が高いのでTLC 3D NANDが良さそう
信頼性を示す指標
指標 | 意味 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
TBW | 総書き込みバイト数(SSDが保証される書き込み容量) | 耐久性の目安、製品比較の基準 | 理論値であり、実際の使用条件によって寿命は変わる |
MTTF | 故障までの平均時間(SSDの信頼性を示す指標) | 信頼性の目安、長期間の安定動作が期待できる | 統計的な平均値であり、すべてのSSDがこの時間まで故障しないわけではない |
数値はSSDの容量によって変わってくるので一概には言えない
規格サイズの比較表
規格サイズ | 接続インターフェース | 主な用途 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|
2.5インチSSD | SATA | デスクトップPC、ノートPC、サーバー | 最も一般的、広範な互換性、ハードディスクドライブからの置き換えに最適 | 広範な互換性、容易なインストール、コストパフォーマンスが高い | サイズが大きく、最新のインターフェースほど高速ではない |
M.2 SSD | SATA / PCIe (NVMe) | 高性能ノートPC、デスクトップPC、ウルトラブック | コンパクト、高速、マザーボードに直接取り付け、ケーブル不要 | 高速なデータ転送、コンパクトで軽量、ケーブル不要 | M.2スロットの搭載が必要、放熱対策が必要な場合がある |
mSATA SSD | mSATA | 古いモデルのノートPC、組み込みシステム | コンパクト、SATA SSDと同等の性能、近年M.2に取って代わられている | 小型、既存のmSATAスロットに対応 | 新しいデバイスではサポートされない、M.2に比べて速度が遅い |
U.2 SSD | U.2 (PCIe) | エンタープライズサーバー、データセンター | 高性能、大容量、サーバーやストレージシステム向け | 非常に高い性能と大容量、優れた耐久性、ホットスワップ可能 | 高価、特殊な用途向け、U.2ポートが必要 |
PCIeカードタイプSSD | PCIe | 高性能デスクトップPC、ワークステーション | 非常に高速、マザーボードのPCIeスロットに直接取り付け | 最高のデータ転送速度、拡張カードの形状で簡単に取り付け可能 | 高価、PCIeスロットが必要、物理的に大きい |
速度、サイズ、現在の主流っぽいという理由でM.2を選択
ちなみにM.2には接続インターフェースにSATA と PCIe (NVMe)があるが速度が早いのはPCIe (NVMe)なのでこちらを選択するようにする。
M.2 SSDの長さの違い
- 2230: 22mm幅 × 30mm長
- 2242: 22mm幅 × 42mm長
- 2260: 22mm幅 × 60mm長
- 2280: 22mm幅 × 80mm長
- 22110: 22mm幅 × 110mm長
の種類があり、最も一般的なタイプは2280であり、多くのマザーボードやラップトップで使用されています。
Genの種類
世代 (Gen) | バージョン | データ転送速度 (レーンあたり) | レーン構成 | 総データ転送速度 (x4) | 総データ転送速度 (x8) | 主要な特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PCIe 3.0 | Gen 3 | 1 GB/s | x4 | 4 GB/s | 8 GB/s | 初期の普及、安定性 | 既存システムとの互換性、安定した性能 | 新しい世代と比べて速度が遅い |
PCIe 4.0 | Gen 4 | 2 GB/s | x4 | 8 GB/s | 16 GB/s | 倍速化、最新CPUとの互換性 | 高速なデータ転送、最新技術対応 | 新しい世代が登場、価格が高い |
PCIe 5.0 | Gen 5 | 4 GB/s | x4 | 16 GB/s | 32 GB/s | 更なる高速化 | 極めて高速なデータ転送 | 対応デバイスが少ない、価格が非常に高い |
PCIe 6.0 | Gen 6 | 8 GB/s | x4 | 32 GB/s | 64 GB/s | 最新世代、将来の標準 | 超高速なデータ転送 | まだ市場投入が少なく、非常に高価 |
データ通信速度は4 GB/sあれば十分なので何でもいい。
速度が早いとその分発熱してしまう。
速度が早くても受信する側のPCなどの速度が早くなければ速度の恩恵が得られない。
大手SSDメーカー一覧
amazonなどでSSDを探すと聞いたことのないメーカーから安価なSSDがいくつも見受けられたが、データを扱う媒体は信頼のあるメーカーが良いので大手メーカーから選んだ方がいいと思う。
メーカー名 | 特徴および代表的な製品 |
---|---|
Samsung | 業界リーダーであり、高性能な製品ラインアップ。代表製品: Samsung 970 EVO Plus、Samsung 980 Pro |
Western Digital (WD) | 広範な製品ラインアップ、信頼性の高い製品。代表製品: WD Blue SN550、WD Black SN850 |
Seagate | 伝統的なストレージメーカーで、近年SSD市場にも進出。 代表製品: Seagate Barracuda 510、Seagate FireCuda 520 |
Crucial (Micron) | 消費者向けにコストパフォーマンスの高い製品を提供。代表製品: Crucial MX500、Crucial P5 Plus |
Kingston | 信頼性の高い製品を提供し、コストパフォーマンスにも優れる。代表製品: Kingston A2000、Kingston KC2500 |
Intel | 高性能かつ耐久性のある製品で知られる。 代表製品: Intel 660p、Intel Optaneシリーズ |
Adata | 手頃な価格と高性能を両立した製品。代表製品: ADATA XPG SX8200 Pro、ADATA XPG Gammix S50 |
SanDisk | 消費者向けおよびエンタープライズ向け製品を提供。代表製品: SanDisk Ultra 3D、SanDisk Extreme Pro |
Toshiba/Kioxia | 高品質なNANDフラッシュメモリを製造。代表製品: Kioxia Exceriaシリーズ、Toshiba OCZ RD400 |
Corsair | ゲーマーや高性能PC向けの製品が多い。 代表製品: Corsair MP600、Corsair Force Series MP510 |
ここは好みもあると思うがWestern Degitalに絞ろうかと思う。
まとめると
項目 | 内容 |
---|---|
NANDフラッシュメモリの種類 | TLC (Triple-Level Cell) |
容量 | 2TB~ |
TBW | 基準がわからない |
MTTF | 基準がわからない |
規格サイズ | M.2 SSD |
接続インターフェース | PCIe (NVMe) |
Gen | Gen 3 ~ |
M.2タイプ | 2280 |
メーカー | Western Digital (WD) |
この条件にあったSSDを探してみる。
https://kakaku.com/pc/ssd/itemlist.aspx?pdf_ma=84&pdf_Spec102=8&pdf_Spec301=2000-3200価格.comだとNANDが記載されないないものもあったので一旦NANDの絞り込みはしていない。
条件に合致した商品
Western Digital ウエスタンデジタル 内蔵SSD 2TB WD Blue SN580 (読取り最大 4,150MB/秒) M.2-2280 NVMe WDS200T3B0E-EC
https://amzn.asia/d/jkuVb3UWestern Digital ウエスタンデジタル WD BLACK M.2 SSD 内蔵 2TB NVMe PCIe Gen4 x4 (読取り最大 7300MB/s 書込み最大 6600MB/s) ゲーミング PC WDS200T2X0E-EC SN850X
https://amzn.asia/d/452mnbsSN580はTLC NANDで、SN850Xは3D NANDという違いがあった。
発売日的にはSN580が2023/7/12でSN850Xの2022/9/15よりも1年新しいが、3D NANDだという点でSN850Xを選ぼうと思う。
SN850Xにはヒートシンク搭載しているものもある。
ただヒートシンク搭載しているとSSDケースが制限されるのでヒートシンク搭載は搭載していないもので良いように思っている。
SN850XとSN580の比較表
仕様 | WD Blue SN580 NVMe SSD | WD_BLACK SN850X NVMe SSD |
---|---|---|
最大読み出し速度 | 4,150 MB/秒 | 7,300 MB/秒 |
最大書き込み速度 | 4,150 MB/秒 | 6,600 MB/秒 |
ランダム読み出し性能 | 最大600,000 4KB IOPS | 最大1,200,000 IOPS |
ランダム書き込み性能 | 最大750,000 4KB IOPS | 最大1,100,000 IOPS |
インターフェース | PCIe Gen4 x4 | PCIe Gen4 x4 |
フォームファクター | M.2 2280 | M.2 2280 |
容量オプション | 1TB、2TB | 1TB、2TB、4TB |
耐久性(TBW) | 最大900 TBW | 最大1,200 TBW |
消費電力 | 低消費電力設計 | 高負荷時でもピークパフォーマンスを維持 |
動作温度範囲 | 0°C to 85°C | 0°C to 85°C |
保管温度範囲 | -40°C to 85°C | -40°C to 85°C |
重量 | 5.5g | 7.5g |
製品保証 | 5年間 | 5年間 |
特殊機能 | nCache 4.0テクノロジー、低消費電力設計 | ゲームモード2.0、ヒートシンクオプション、DirectStorageサポート |
対象ユーザー | クリエーター、プロフェッショナル | ゲーマー |
認証 | BSMI, CAN ICES-3(B)/NMB-3(B), CE, FCC, KCC, Morocco, RCM, TUV, UL, VCCI | BSMI, CAN ICES-3(B)/NMB-3(B), CE, FCC, KCC, Morocco, RCM, TUV, UL, VCCI |
対応デバイス | - | M.2 2280フォームファクター対応M.2(Mキー)ポートを装備したコンピュータ、Windows 11、10、8.1、PlayStation 5(ヒートシンクモデルのみ) |
- WD Blue SN580 NVMe SSD:
- クリエーターやプロフェッショナル向けに設計され、低消費電力設計で長時間の作業に適しています。
- 最大4,150 MB/秒の速度で生産性を向上させるとともに、nCache 4.0テクノロジーを搭載してファイルの高速コピーが可能です。
- WD_BLACK SN850X NVMe SSD:
- ゲーマー向けに設計され、最大7,300 MB/秒の超高速パフォーマンスを提供し、ゲームプレイを強化します。
- ヒートシンクオプションやゲームモード2.0、DirectStorageサポートなどの機能により、ピークパフォーマンスを維持し、スムーズなゲーム体験を実現します。